展覧会 · Upper East Side
メトロポリタン美術館「クラズナーとポロック」展、ドリップ絵画とモザイク・テーブルを並べる
メトロポリタン美術館で開幕した「Krasner and Pollock: Past Continuous」は、リー・クラズナーとジャクソン・ポロックの制作を並置する展覧会。ポロックのドリップ絵画から、クラズナーが作ったモザイク・テーブルや「リトル・イメージ」まで紹介する。会期は2027年1月まで。
文・NBT編集部 · 2026-10-18

メトロポリタン美術館で、リー・クラズナー(1908–1984)とジャクソン・ポロックの二人を並べて見せる展覧会「Krasner and Pollock: Past Continuous」が始まりました。美術館の公式発表によると、二人の制作の歩み、共有した影響、そして分かれていった方向性を対話させる構成です。会期は2027年1月までです。

展覧会は、ポロックの代名詞であるドリップ絵画から、クラズナーが抽象を何度も作り直していった過程までを扱います。二人の現代絵画への貢献を、従来のようにポロックを中心に据えるのではなく、対等な関係として見直す試みと言えます。

公式インスタグラムでは、展示作品のひとつ、クラズナーの《Mosaic Table》(1947年)が紹介されています。二人がニューヨーク州ロングアイランドのスプリングスに落ち着いたころ、納屋で見つけた荷車の車輪二つと、ポロックがかつて設計した壁画(実現しなかった依頼)の余りのタイル片が出発点でした。クラズナーは鉄の縁の内側にタイルを敷き、割れたガラス、貝殻、小石、鍵、硬貨、つぶしたコスチュームジュエリーを加え、色のかけらが決まった向きなく渦を巻く画面を作りました。ポロックがセメントを流して配置を固定し、地元の鉄工職人が脚を取り付けて完成しています。素材は混合メディアで、鉄の車輪を骨組みに、セメントに埋め込む形です。
美術館は、この全面に広がる図像と自由な構成が、クラズナーが「リトル・イメージ」と呼んだ絵画群の形の扱いを先取りしていると説明しています。展覧会ではこのテーブルが「リトル・イメージ」の作品群の中に置かれます。なお、この作品は個人蔵です。
会場はアッパー・イースト・サイドのメトロポリタン美術館(1000 Fifth Avenue)です。ブルックリン出身のクラズナーが抽象表現主義の中でどう独自の道を歩んだのかを、ポロックの作品と見比べながらたどれる機会です。







