展覧会
ベントン展「アメリカの全貌」最終日、シェルコフ・ギャラリー
アメリカ地方主義の巨匠トーマス・ハート・ベントンの個展が、シェルコフ・ギャラリーで本日10月16日に会期末を迎える。1925年から1974年までの油彩や習作など約50年の仕事を、無料で見られる。
文・NBT編集部 · 2026-10-14

シェルコフ・ギャラリーで9月9日から開かれてきたトーマス・ハート・ベントンの個展「A Picture of America in Its Entirety」が、本日10月16日で閉幕する。ニューヨークでのベントン個展としては10年以上ぶりとされ、大作の絵画と壁画のための習作が、約50年にわたる制作期から集められている。
出品作は年代も主題も幅広い。最も古いのは1925年の《Chilmark Landscape》で、最も新しいのは1974年の《Self-Portrait》。その間に、綿摘みの場面を描いた《Edge of the Field (Cotton Pickers)》(1943–61)、サトウキビ畑を題材にした《Sugar Cane》(1945)、馬上の一行を描く《Trail Riders》(c. 1964–65)が並ぶ。《The Desert》(1956)や《Wyoming Landscape》(c. 1955–60)など西部の風景もあり、アメリカの南部から西部までを一人の画家の目で巡る構成だ。
人物を描いた作品も見どころである。《Conversation》(1952)、《The Hymn Singer》(c. 1950)、画家スタントン・マクドナルド=ライトの肖像(1961–62)がある。《Study for "The Kentuckian"》(1954)のような習作からは、大画面の構想がどう組み立てられたかを想像できる。
ベントンは20世紀アメリカの農村や労働、民間の暮らしを力強い曲線で描いた画家として知られる。日本の読者にとっては、ポロックの師だったという文脈からも興味深い存在だろう。ただし、この展覧会の公式ページにその記載はない。作品そのものの造形と、アメリカという主題の広がりを味わう展示である。
会期は本日までなので、行くなら今日が最後の機会になる。観覧は無料。作品はギャラリーのウェブサイトでも確認できる。
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