北はロシア、南はトルコ、西は黒海という場所に位置する国ジョージアは、東西南北から異なる食文化がもたらされ、さらに山岳地域の食文化とも融合し独自の食文化が形成された。中世以降は東と西で異なる国の支配下にあったこともあり、東西で食文化が異なるのも特徴。そんなジョージアの本格的料理がウィリアムズバーグで味わえるのがこちらのお店。店名にもなっているチーズボートはハチャプリと呼ばれるジョージアの名物料理。今でこそジョージアの代表料理ともされているが、発祥は西ジョージア。西ジョージアの中でも地域によってハチャプリの作り方は異なり、形もさまざま。アイコニックなボート型のハチャプリはトルコとの国境付近で作られたものでアジャリアンハチャプリと呼ばれている。平たいパンケーキ型のイメルリハチャプリは中西部のもので、実はこちらの形の方がジョージアではオーソドックス。どのハチャプリも基本的な作り方は同じで、小麦粉に水とヨーグルトを混ぜて発酵させたパンにチーズを加えて焼いていく。ボート型のアジャリアンハチャプリは、生地の上にチーズとバターを乗せて焼き上げ、仕上げに卵を乗せる。食べる時はチーズと卵をかき混ぜて、パンをディップしながら食べるのがジョージアン流。イメルリハチャプリはチーズがパンの中に入っているのでピザのように片手で食べられるのが嬉しい。たっぷりかけられたバターとチーズは相性抜群。ボリュームもあるので4人でシェアしても大満足。
ちょっとスパイシーで絶品! ウクライナのボルシチ
ハチャプリと一緒にオーダーしたスープはウクライナのボルシチ。実はボルシチはロシア料理ではなくウクライナの郷土料理だそう。ビーツを使ったピンク色のスープにハーブが効いて、パンを浸して食べると絶品。他にもジョージアの小籠包と呼ばれるヒンカリや、ジョージア産ワインなども楽しめ、存分にジョージア料理を堪能できる。