展覧会 · Lower East Side

NYローワー・イーストサイドのICPで、ライア・アブリルが性暴力と制度の失敗を問う

ICPで2027年1月11日まで、ライア・アブリルの「On Rape and Institutional Failure」を開催。写真、証言、資料、音と映像のインスタレーションで、性暴力を許してきた制度の責任を問う展覧会です。

文・NBT編集部 · 2026-10-22

NYローワー・イーストサイドのICPで、ライア・アブリルが性暴力と制度の失敗を問う
Image: ICP (International Center of Photography)

ローワー・イーストサイドのICP(国際写真センター)で、2026年10月15日から2027年1月11日まで、スペイン出身のアーティスト、ライア・アブリルの個展「On Rape and Institutional Failure」が開かれている。長期プロジェクト「A History of Misogyny(女性蔑視の歴史)」の第2章を軸にした展覧会だ。

写真に加え、集められた証言、アーカイブ資料、選ばれた物品、音や映像を使ったインスタレーションを組み合わせ、歴史を通じて女性に向けられてきた多様な暴力を検証する。性別に基づく固定観念と、世界各地に根づく偏見や誤解が、今日まで続く性暴力の文化をどう支えてきたのかを探る内容である。

アブリルの視点は個人ではなく制度に置かれている。被害者を責める語りを避け、加害者とその周囲の人々が責任を問われずに済んできた、社会的な説明責任の問題を扱う。本展は2020年、ハーヴェイ・ワインスタインらへの告発が相次いだ直後に初めて発表された。公式ページは、#MeTooが持続的な帰結や制度的変化にほとんど結びついていないと指摘し、被害者を沈黙させてきた長い歴史と世代を超えるトラウマに向き合う機会だと位置づけている。

アブリルは1986年生まれ、写真、テキスト、映像、音を横断するリサーチ型の作家で、現在はスイスを拠点とする。作品はポンピドゥー・センターやV&Aなどに収蔵されている。キュレーターはICPのサラ・イコウ。会場に入って気分が悪くなった場合に使える相談窓口や支援情報も、公式ページで案内されている。チケットはICPの公式サイトで購入できる。会場の正面入口はラドロー・ストリート84番地。

場所

Google マップで開く公式サイト

会期

10月15日(木)〜2027年1月11日(月)