展覧会 · MoMA PS1 · Long Island City
NYクイーンズのMoMA PS1で「ハード・アート」、黒人作家の抽象絵画を辿る
ニューヨーク・ロングアイランドシティのMoMA PS1で、1969年から現在までの米国の黒人作家による抽象絵画の系譜を40人超で辿る大型展「Hard Art」が開幕。2027年3月15日まで、入場無料。
文・NBT編集部 · 2026-11-05
MoMA PS1は2026年11月5日から、大型グループ展「Hard Art」を開催している。1969年から現在に至るまで、米国の黒人アーティストが抽象絵画をどう展開してきたかを検証する企画で、参加作家は40人を超える。会期は2027年3月15日まで。
展覧会は、1970年代に頭角を現した作家たちの歴史的な絵画と、彫刻、映像、サウンド、絵画を横断する近年のコンセプチュアルな実践を並べて見せる。構成は年代順ではなくテーマ別で、三世代にわたる作家の系譜が浮かび上がる。名前が挙がるのは、フランク・ボウリング、マーク・ブラッドフォード、ピーター・ブラッドリー、バーバラ・チェイス=リボー、エド・クラーク、メルヴィン・エドワーズ、ジェニー・C・ジョーンズ、ジョー・オーバーストリート、レイモンド・ソーンダース。さらにアリア・ディーン、トルクワセ・ダイソン、ニキータ・ゲイル、スザンヌ・ジャクソン、リンドン・ジョンソン、キャロライン・ケント、キャロリン・ラザード、エリック・N・マック、シャリース・パーリナ・ウェストン、ソイル・ソーントンらの新作・近作が加わる。ほかに、マレン・ハッシンガー、ハンナ・ブラック、ジェームズ・リトル、ミルドレッド・トンプソンらも出品される。
タイトルの「Hard Art」は、ブラッドリーが自身の関わった「The DeLuxe Show」を語った言葉に由来する。抽象絵画が持つとされる不透明さや複雑さを、観る人が作品により深く向き合うきっかけとして捉える視点だ。展覧会は、抽象がいま政治的な想像力を形づくるうえで持つ意味の大きさと切迫感を、世代を超えた対話を通して示そうとしている。
出品作の例として、ブラッドリーの《Circle of Fifths》(1973年、アクリル・キャンバス)、トンプソンの三連画《Magnetic Fields》(1991年、油彩)、リトルの《Challenge of the Will》(1979年、油彩)、ハッシンガーの《The Veil Between Us》(2007/2018年、ニューヨーク・タイムズ紙を捩じり結んだ素材によるインスタレーション)などがある。
企画はMoMA PS1のディレクター、コニー・バトラーが、キュラトリアル・アシスタントのシェルドン・グーチとともに担当した。図版入りの出版物も刊行され、バトラー、ジェシカ・ベル・ブラウン、アリア・ディーン、トルクワセ・ダイソン、リンドン・ジョンソン、エリック・ケッセルらがエッセイを寄せ、主要な美術館展の年表も収録される。関連プログラムとして11月7日にはオープンハウスと、1980年の「Afro-American Abstraction」展を振り返るトークが開かれる。
会場はロングアイランドシティのジャクソン・アベニュー22-25。入場は無料。
会期
作家
開館時間
入場
- 見どころ
- ピーター・ブラッドリー《Circle of Fifths》(1973年)
- ミルドレッド・トンプソンの三連画《Magnetic Fields》(1991年)
- マレン・ハッシンガー、新聞紙を捩じり結んだ《The Veil Between Us》
- 11月7日にオープンハウスと「Afro-American Abstraction (1980)」を振り返るトーク







