ファッション

ストーンアイランド「NO SEASONS」復活、6素材×鉛色の1着

ストーンアイランドが、マッシモ・オスティが1989年に始めたアウターウェア企画「NO SEASONS」を復活させた。同じ型のジャケットを6種の技術素材で作り、すべて鉛色のピオンボで染め上げ、素材そのものの違いを見せる。

文・NBT編集部 · 2026-10-19

ストーンアイランドが、創設者マッシモ・オスティが1989年に立ち上げたアウターウェア企画「NO SEASONS」を復活させた。オリジナルのプロジェクトは1989年から1994年まで続いた。優れたアウターは流行のサイクルを超えて着られるべきだ、という考えが出発点で、Highsnobietyは今回を1994年以来の「NO SEASONS」コレクションと伝えている。

新章の骨格はシンプルで、ひとつのジャケットのシルエットを6種類の素材で作る。使われるのはTela Resinata、Nylon Prismatico-TC、Raso Gommato、David-TC、Crinkle Reps NY、Panno。同じパターンでも、素材ごとに質感、重さ、表面の表情が異なる。Highsnobietyによれば、圧力染色のポリエステルから光沢のあるコーティングナイロンまで、各ジャケットには長年の実験の歴史が刻まれている。

6着はすべて、鉛色のグレーである「ピオンボ」で染められている。色の違いに目を奪われず、素材そのものに注意を向けてもらうための選択だ。ブランドのデザインチームはHighsnobietyの取材に対し、当初は最も象徴的な色として黒も考えたが、ピオンボのほうが素材ごとの染料の吸収の違いを際立たせられると判断したと語っている。実際の仕上がりは同じ色ではなく、素材と染色工程に応じて微妙に異なる色調になるという。Footwear Magazineはこの試みを、「生地こそがデザイン」というブランドの姿勢を示すものと評している。

コレクションは2026年4月20日から26日まで、ミラノ・デザインウィークでミラノのCapsule Plazaにて披露された。会場は使われなくなったプールで、ミラノのインテリアスタジオNM3と制作。空のプールの上に吊られたLEDウォールが「テクノロジーの天井」となり、工業の歴史と未来志向の素材研究との緊張感を演出した。

デザインチームは、オスティのデザインの現代性に今も驚かされるとし、彼がすでに築いたものを参照しつつ、現在の素材の進化と組み合わせたかったと話す。素材開発で知られるブランドの原点回帰を、今の技術で見られる機会として、日本の読者にも興味深い動きだろう。

(内容は、Footwear Magazine、Highsnobietyなどの報道で一致している点をまとめたものです)