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ダグ・エイケン、NYチェルシーの303ギャラリーで新作映像個展「HOWL」
ダグ・エイケンの新作映像インスタレーション「HOWL」が、NYチェルシーの303ギャラリーで11月13日から開催。石油掘削で成り立つ砂漠の町を題材に、映像と彫刻で未来を問う。
文・NBT編集部 · 2026-11-04

ダグ・エイケンの新作個展「HOWL」が、2026年11月13日から12月19日まで、チェルシーの303ギャラリー(555 West 21st Street)で開かれる。主役は映像インスタレーションで、舞台は石油の掘削を主な産業としてきた、砂漠の中の小さな町だ。
この町は20世紀初頭に築かれた。いまのメインストリートには、閉じた店や板を打ちつけた建物が並ぶ。化石燃料の採掘に頼って暮らしてきた共同体の盛衰を追い、約束されたはずの繁栄が果たされなかった姿を映し出す。作品は、21世紀の私たちの未来への問いかけにもなっている。
会場は暗い部屋で、音が反響する。映像は、スクリーンを張った骨組み状の木の構造物に投影される。部屋にはバス停の形をした彫刻もあり、鑑賞者が座って映像を見る場所を兼ねる。鑑賞者は、地質や産業の風景が移り変わる映像の中に身を置くことになる。映像は音楽のように速いテンポで進み、熱に浮かされた夢のような近代の世界像をつくる。
町の住人たちは、未来や理想郷についての考えを率直に語る。乾いた大地では掘削機が休みなく地面を叩き、その反復音がひとつの楽曲のようになる。人の声は機械や自然のリズムと溶け合い、言葉が音の風景へと変わっていく。町は、より大きな世界の縮図として織り上げられる。
展示される彫刻は、空間の道しるべの役割を担う。素材はすべて都市の風景から拾い集めたもので、海岸に打ち上げられたマイクロプラスチック、捨てられた高速道路のゴム、再利用したタイヤ、堆肥化した種子、凝縮した有機物などを使う。生きたサボテンの生態系を収めた製氷機や、作品の一部となるバス停も、その一例だ。
油井やぐらの動きのように、反復は現代の暮らしの比喩となる。同じ動作を続けるのか、それとも型を破って変わる道を探すのか。荒れた土地を背景に、落ち着かない力が作品を貫いている。
- 見どころ
- 砂漠の石油の町を描く新作映像インスタレーション
- スクリーンを張った木の骨組みに映像を投影
- 鑑賞席を兼ねたバス停の彫刻
- 拾い集めた素材でつくる彫刻や、生きたサボテンを収めた製氷機







