展覧会 · International Center of Photography · Lower East Side
日本の女性写真家28人、ICPで「アイム・ソー・ハッピー・ユー・アー・ヒア」展
1950年代から現在まで、石内都、川内倫子、さわだともこ、ヒロミックスら日本の女性写真家28人を紹介する展覧会。アルル発の巡回展が、ロウアー・イースト・サイドのICPで初の米国開催。2027年1月11日まで。
文・NBT編集部 · 2026-10-16

マンハッタンのロウアー・イースト・サイドにあるInternational Center of Photography(ICP)で、2026年10月15日から2027年1月11日まで、日本の女性写真家28人を紹介するグループ展「I'm So Happy You Are Here: Japanese Women Photographers from the 1950s to Now」が開かれている。2024年のアルル国際写真フェスティバル(ランコントル・ダルル)で始まり、ハーグ、フランクフルト、ロンドン、東京(渋谷ヒカリエホール、Bunkamura主催)を巡回してきた展覧会で、米国での開催は今回が初めてとなる。ICPでの会期後も、各国の会場へ巡回する予定だ。
企画はアパチャー(Aperture)が手がけ、キュレーターはレスリー・A・マーティン(Printed Matter エグゼクティブ・ディレクター)、竹内万里子(写真評論家・キュレーター、京都芸術大学教授)、ポーリーヌ・ヴェルマール(ブルックリン美術館写真部門キュレーター)の3人。2024年にアパチャーから刊行された同名の書籍が出発点になっている。
参加作家は、藤岡亜弥、原美樹子、ヒロミックス、石川真生、石内都、片山真理、川内倫子、小松浩子、今道子、長島有里枝、楢橋朝子、蜷川実花、西村多美子、野口里佳、野村佐紀子、岡部桃、岡上淑子、小野寺ゆき、さわだともこ(表記は公式の沢田知子)、志賀理江子、杉浦邦恵、鈴木のぞみ、多和田有希、十和田洋子(公式表記は常盤とよ子)、潮田登久子、渡辺眸、山沢栄子、柳美和。戦後すぐの世代から現在活動する作家までが並び、すでに高い評価を得た人もいれば、これまで十分に光が当たってこなかった人もいる。
展示は写真作品に加え、インスタレーション、彫刻、映像、写真集や雑誌などの印刷物で構成される。軸になるのは三つのテーマだ。日常を繊細に、ときに率直に見つめる視線。日本の女性が担い、また読み替えてきた社会的役割への批評。そして写真というメディアそのものを実験し、押し広げる試みである。
背景には、戦後の復興と米軍による占領、女性解放運動の広がり、ポップカルチャー産業の台頭といった時代の変化がある。女性写真家たちは、カラー写真の普及、女性の身体の商品化への批評、セルフポートレートやパフォーマンスの正当化といった面で、日本の写真文化の発展に重要な役割を果たしてきた。男性作家を中心に語られがちだった日本写真史に、別の軸を差し出す内容だ。
公式サイトで紹介されている作品には、川内倫子「the eyes, the ears」シリーズの2004年の作品、石川真生が1975〜77年に沖縄・コザで撮影した「赤花(アカバナー)」シリーズの一枚、山沢栄子の1986年の「What I Am Doing No. 77」などがある。会場の主な入口はラドロー・ストリート84番地。図録を兼ねた書籍(アパチャー刊)はICPのショップでも販売されている(75ドル)。
- 状況
- 開催中
- 会期
- 10月15日 – 1月11日
- 作家
- Fujioka Aya, Hara Mikiko, Hiromix, Ishikawa Mao, Ishiuchi Miyako, Katayama Mari, Kawauchi Rinko, Komatsu Hiroko, Kon Michiko, Nagashima Yurie, Narahashi Asako, Ninagawa Mika, Nishimura Tamiko, Noguchi Rika, Nomura Sakiko, Okabe Momo, Okanoue Toshiko, Onodera Yuki, Sawada Tomoko, Shiga Lieko, Sugiura Kunié, Suzuki Nozomi, Tawada Yuki, Tokiwa Toyoko, Ushioda Tokuko, Watanabe Hitomi, Yamazawa Eiko, Yanagi Miwa
- 会場
- International Center of Photography
79 Essex Street, New York, NY
Google マップで開く - 見どころ
- 川内倫子「the eyes, the ears」シリーズ(2004年)
- 石川真生「赤花(アカバナー)」より、コザで撮影(1975〜77年)
- 山沢栄子「What I Am Doing No. 77」(1986年)
- 写真集・雑誌・インスタレーション・映像まで含む多様な展示





