展覧会 · Chelsea
NYチェルシーのポスターハウスで「Designed to Be Red」、先住民デザイナーのポスター展
NYチェルシーのポスターハウスで、2027年2月21日まで「Designed to Be Red」を開催。約2世紀、60以上の部族・国のネイティブ・先住民デザイナーによるポスターを、モナカン・インディアン・ネーションのブライアン・ジョンソンがキュレーションした。

チェルシーのポスター専門美術館ポスターハウスが、2026年9月25日から2027年2月21日まで、メインギャラリーで「Designed to Be Red: Native American & Indigenous Poster Works」を開催している。ネイティブ・アメリカンをはじめ先住民のデザイナーは、自分たちの物語がいつ、どんな媒体で、どう描かれるかを決められないまま、グラフィックデザインの「題材」として扱われてきた。広告やマーケティングは先住民について語る一方で、先住民とともに語ることは少なく、今も生きる多様な人びとを過去の存在に押し込める画一的で不正確なイメージを生んだ。本展は、そうした支配的な物語と並走し、ときに抗ってきたデザインの歴史を、作り手の側から示す。

作品は約2世紀にわたり、60以上の部族・国に及ぶ。代表作には、メノミニー連帯委員会による「Respect Our Vision」(1976年)、ジェフリー・ギブソンとダナ・クラックストンの「Because Once You Enter My House, It Becomes Our House」(2021年)、ライアン・レッドコーンによる2009年の国立アメリカン・インディアン博物館記念ポスター、1975年頃のアクウェサスネ・ノーツの肖像ポスター「Let Us Put Our Minds Together」などがある。ほかに、メラニー・セルバンテス、クリスタル・ワーク、ロッキー・フィドラー、ウィノルド・ライスらの作品も紹介される。抗議や権利擁護から文化の祝福まで、先住民の暮らしの幅が見渡せる構成だ。

キュレーターはモナカン・インディアン・ネーションのブライアン・ジョンソン。デザイナーで、Polymodeのパートナー、オンライン学習プラットフォームBIPOC Design Historyの共同創設者でもある。クライアントにはニューヨーク・タイムズ・マガジンやメトロポリタン美術館、クーパー・ヒューイットなどが並ぶ。展示デザインはオラ・バルディッチ。所要時間は約1時間。人種差別的・暴力的な画像や言葉を含むため、PG-13相当とされている。

関連プログラムも充実している。ドセントツアー、スペイン語ツアー、視覚障害者向けの言葉による解説ツアー、ブックトーク&サイン会、11月20日のRelative Arts協力による「Indigenous Designers Night」などで、オーディオガイドも用意される。ジョンソン自身による同名の書籍「Designed to Be Red」は、館内のポスターハウス・ショップで購入できる。ポスターという形式を入口に、アメリカのデザイン史を別の角度から読み直せる展覧会だ。



会期







