展覧会 · Gowanus
NYゴワナスで米国初公開、プラド美術館の名画5点に入るVR展
ブルックリン・ゴワナスのPowerhouse Artsで、プラド美術館の名画5点に入り込むマルチユーザーVR展「Masterpieces」が米国初公開。案内役は定年前、最後の夜勤に就く警備員。12月20日まで、大人30ドル。

ブルックリン・ゴワナスの非営利クリエイティブ制作拠点Powerhouse Arts(PHA)で、10月1日から12月20日まで、VR展「Masterpieces: A Virtual Experience of the Museo del Prado」が開かれている。米国初公開で、ACCIONA Cultura(アクシオナ・クルトゥーラ)がマドリードのプラド美術館と独占的に協力して制作した。プラドと共同で作られた、複数人が同時に参加できる会場設置型のVR体験としては初めてとされる。

語り手は学芸員や研究者ではなく、定年を前に最後の夜勤に就く警備員だ。長年作品を見つめ続けてきた時間が生んだ愛着と好奇心が、彼の目を通した幻想的な風景になる。美術館で働く人々の、あまり表に出ない知識や貢献に光を当てると同時に、本物の作品が仮想化する世界でどう体験されうるのかも問いかける。額縁の中の静止した絵は、立体的で劇場のような空間へと姿を変え、来場者は枠を越えて絵の物語世界へ入っていく。
体験できるのは5点。ルーベンスとヤン・ブリューゲルの《視覚》(1617年)、ベラスケスの《ラス・メニーナス》(1656年)、ヴェロネーゼの《ヴィーナスとアドニス》(1580年頃)、ゴヤの《魔女の夜宴》(1820〜23年)、ボスの三連祭壇画《快楽の園》(1490〜1500年)である。プラドは《視覚》を貸し出すことがまれで、ほかの作品は貸し出しを厳しく禁じているため、実物を見られるのはマドリードだけだった。
ヘッドセットを着けたまま、会場内を約40分歩く。乗り物酔いしやすい人、点滅する光や突然の大きな音に敏感な人は参加を控えるよう案内されている。字幕はなく、ほとんどの補聴支援機器は使える。対象は8歳以上で、子どもには大人の付き添いが必要。体験後は席に着き、用意された材料で「未来の美術館」をイメージした携帯式ギャラリーのジオラマを作れる。
会場は3rd Ave 322番地の3階ロフト。敷地内の駐車場はない。時間指定チケットは事前でも当日でも購入でき、大人30ドル、65歳以上20ドル、退役軍人・軍関係者20ドル、障害のある来場者20ドル、13歳以上の学生(要ID)16ドル、8〜12歳8ドル。10人以上の団体は15%割引。11月1日までは、購入時にコードHALLOWEENPRADOで10%引きになる。関連企画として、PHAスタッフ作品展(11月5日)、無料の家族向けワークショップ「Crafternoons」(11月14日)などが予定されている。館内のカフェ、Turbine Café & Barは展覧会期間中、火〜木9時〜19時、金9時〜20時、土日10時〜20時に営業している。
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