展覧会 · Whitney Museum of American Art · West Village

クンバ・サンバ、ホイットニー美術館で個展「Stars and Stripes」

2000年生まれのクンバ・サンバが、劣化ウラン弾を模した彫刻を5か国の国旗の色で彩るインスタレーションをホイットニー美術館1階で展示。ウラン採掘と権力の絡み合いを問う。2027年1月18日まで。

文・NBT編集部 · 2026-10-16

クンバ・サンバ、ホイットニー美術館で個展「Stars and Stripes」
Installation view of Coumba Samba: Stars and Stripes (Whitney Museum of American Art, New York, September 19, 2026–January 18, 2027). Photograph by Ron Amstutz — Whitney Museum of American Art

ホイットニー美術館の1階で、2000年生まれのアーティスト、クンバ・サンバによる展覧会「Stars and Stripes」が開催中です。会期は2027年1月18日まで。世界各地の建造物や都市環境に見られる形態を取り上げ、その背後にある社会的・政治的・経済的な構造を可視化するインスタレーションで知られる作家です。

本展の中心となるのは、劣化ウラン弾を模した彫刻群です。鉛筆のように細長い形をした作品が暗い展示室の中で照らされ、赤と青に塗られた壁の傍らに立ち並びます。彫刻はコンゴ民主共和国、ガボン、ナミビア、ニジェール、そしてアメリカ合衆国の国旗の色で塗り分けられています。モダニズム抽象を思わせる幾何学的な形と大胆な色彩を用い、ストライプや配色といった国家の象徴が覆い隠してきた暴力の歴史を浮かび上がらせます。

取り上げられるアフリカの国々は、冷戦期に世界有数のウラン鉱石の供給地であり、多くの鉱山が外国企業によって運営されていました。コンゴ民主共和国のシンコロブエ鉱山は、1945年に広島へ投下された原爆のウラン鉱石の大半を供給したとされています。また2003年には、ニジェールがイラクへ500トンのウラン鉱石を売ろうとしたという疑惑が、米国のイラク侵攻を正当化する根拠のひとつとして用いられました。

サンバは、核をめぐる世界秩序が植民地支配国の築いた資源採掘の地理に依存していると捉えています。資源から得られる経済的利益を十分に受け取れないまま、これらの国々は環境破壊の負担を背負い続けています。作品は、植民地期の人種差別的な世界的序列に切り込み、現在もアフリカの人々や土地、主権に及ぶ影響を示します。日本の読者にとっては、広島の原爆とウラン供給の歴史が語られる点も見逃せません。

展覧会はゲストキュレーターのルジェコ・ホックリーが、キュレトリアル・アシスタントのアントニア・ポコックとともに企画しました。主要な支援はジョン・R・エッケル・ジュニア財団によるものです。関連プログラムとして、12月4日にはティーン向けのオープン・スタジオが予定されています。

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状況
開催中
会期
9月19日 – 1月18日
作家
Coumba Samba
会場
Whitney Museum of American Art
99 Gansevoort Street, New York, NY
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見どころ
  • 劣化ウラン弾を模した鉛筆型の彫刻群
  • コンゴ民主共和国、ガボン、ナミビア、ニジェール、米国の国旗色による塗り分け
  • 広島に投下された原爆とシンコロブエ鉱山の歴史への言及
  • 暗い展示室に赤と青の壁が並ぶ1階のインスタレーション