デザイン・家具 · City Hall Area
NYロウアー・マンハッタンで新型の歩道上仮設屋根を公開、PAUの2案
NY市建築局本部前の280 Broadwayで、PAUが設計した新型の歩道上仮設屋根「Baseline Shed」と「Speed Shed」の試作機を公開中。市の歩道に設置されるのは初めてです。
文・NBT編集部 · 2026-11-04

ニューヨークの街を歩けば、必ずといっていいほど目に入る緑色の仮設屋根、サイドウォーク・シェッド。その新しい姿が、ロウアー・マンハッタンの280 Broadway、市建築局(DOB)本部前で実際に見られます。建築設計事務所Practice for Architecture and Urbanism(PAU)が手がけた「Baseline Shed」と「Speed Shed」の試作機で、どちらの設計もニューヨークの歩道に設置されるのはこれが初めてです。 背景には、市内の仮設屋根の多さがあります。工事や解体の際に落下物から歩行者を守るため、市内には常時200万フィート超、約400マイルにわたって設置されています。既存の多くは1980年代型の設計で、平らな屋根、合板のパラペット、鋼鉄の柱、筋交い、手すり、電気照明で構成されます。DOBはPAUとARUPからそれぞれ3案、計6案の新設計を選んでいます。PAUはLERA Consulting Structural Engineersと組み、通行のしやすさ、適応性、見た目の改善を目指しました。 Baseline Shedは、ポリカーボネートの床板と傾斜屋根を備え、光を通す設計です。傾斜屋根によってパラペットが不要になり、歩道上の空が開け、よじ登りも抑えられます。雨水は背面の樋に集まり、落ち葉やごみを防ぐスクリーンを通って縦樋から排水溝へ流れます。Speed Shedは屋根に落石防止ネットを使い、取り外し可能な車輪を付けることで、緊急の防護が必要な場所へ簡単に移せます。 そのほか、足元の筋交いをなくす、柱の間隔を広げる、車両に弱く歩行の妨げになる角の柱を省くといった工夫も盛り込まれています。照明はFisher Marantz Stoneが、拡散する控えめな光を検討中です。幅の異なる歩道に対応するため、部材を標準化した「キット・オブ・パーツ」方式で、予算にも配慮しています。DOBは2026年末までに規則を確定する見通しです。見学は誰でも可能で、終了日は設けられていません。







