展覧会 · Bortolami · Tribeca

ダニエル・ビュレンとバーバラ・カスten、ボルトラミで二人展

トライベッカのBortolami(55 Walker)で、ダニエル・ビュレンの鏡面アルミのハイレリーフと、バーバラ・カステンの1981〜83年のポラロイド「Construct」を並べる二人展。光と反射、幾何学から知覚を考える。

文・NBT編集部 · 2026-10-16

ダニエル・ビュレンとバーバラ・カスten、ボルトラミで二人展
Daniel Buren and Barbara Kasten, installation view, 55 Walker, 2026. Photo: Guang Xu. — Bortolami

トライベッカのギャラリーBortolamiは、55 Walkerのスペースで、フランスのダニエル・ビュレンとアメリカのバーバラ・カステンによる二人展を開いている。会期は9月9日から10月下旬まで。ふたりは世代も手法も異なるが、光、反射、幾何学という共通の語彙を用い、それぞれ違う目的に向けている。

ビュレンは1938年生まれ。この60年ほど、作品が置かれる建築や場所との関係を軸に制作してきた作家で、ヴェネチア・ビエンナーレには10回以上参加し、1986年に金獅子賞を受賞している。ドクメンタV、VI、VIIにも出品し、2007年には高松宮殿下記念世界文化賞にあたる日本の「Praemium Imperiale」絵画部門を受けた。2012年にはパリのグラン・パレでのMONUMENTAにも選ばれた。現在もジヴェルニーの印象派美術館で個展が開かれている。

本展でビュレンが見せるのは「Haut-relief」シリーズの近作だ。高さは約8フィート(約2.4メートル)で、壁から展示室の中へせり出す。アルミニウムのプリズムと鏡面パネルでできており、鮮やかな色、反射、幾何学的な面の上を動く影が、見る人の視界を広げると同時にゆがめる。出品作には「Prismes et miroirs : Haut-relief」の連作(DBPF 16、DBPF 47 D、DBPF 7)や「Croix 5 - Haut-relief」がある。大きさは共通でも、形と模様の違いによって、それぞれ異なる効果が生まれる。

カステンは1936年シカゴ生まれで、現在もシカゴを拠点にする。ミラー、スクリーン、アクリル板、幾何学的な立体をスタジオで仮設の構成物に組み、カメラで一枚の画像にまとめる。展示されるのは1981〜83年の「Construct」ポラロイド。サイアノタイプやフォトグラムといったカメラを使わない実験を経て、1979年にポラロイドへ移った流れの中で生まれた。構成物は撮影後に解体されるため、素材は被写体であり制作過程でもある。画面の中では奥行きや大きさが定まらず、立体が平面に畳まれて、物と像の区別が薄れる。出品作に「Construct PC III-A」「PC III-C」「XXIII」「PC I-B」「PC 4-B」「X-A」「XVIII-Y」などがある。

ニューヨークではMoMA、ホイットニー美術館、グッゲンハイム美術館がカステンの作品を収蔵している。ふたりの作品を通じて、私たちが実際にいる空間と、見ることで生まれる空間のあいだで視線が揺れ動く。知覚は環境への受け身の反応ではなく、環境を絶えずつくり直す働きだと、展示は示している。

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状況
開催中
会期
9月9日 – 10月31日
作家
Daniel Buren, Barbara Kasten
会場
Bortolami
55 Walker Street, New York, NY
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開館時間
火〜土曜 10:00〜18:00、予約制での来場も可
見どころ
  • 高さ約8フィート、鏡面アルミのビュレン「Haut-relief」連作
  • カステンの1981〜83年「Construct」ポラロイド
  • 光と影が動く、プリズム状の反射と投影
  • トライベッカ、55 Walkerでの展示