展覧会

クリストファー・マイヤーズ「Unbound」ブルックリン公立図書館中央館の大型タペストリー展

ブルックリン公立図書館の中央館で、アーティスト兼絵本作家クリストファー・マイヤーズの新作を展示。禁書を題材にした約12メートルのタペストリー2点と、夜の街を自転車で駆ける子どもたちのステンドグラス彫刻が並びます。2027年1月15日まで。

文・NBT編集部 · 2026-10-14

クリストファー・マイヤーズ「Unbound」ブルックリン公立図書館中央館の大型タペストリー展
bklynlibrary.org

ブルックリン公立図書館(BPL)の中央館で、アーティスト兼絵本作家クリストファー・マイヤーズの新作展「Unbound」が開催中です。会期は2026年8月1日から2027年1月15日まで。会場はグランド・ロビーを中心に、建物のファサード、ユース・ウィング、2階のバルコニーにまで作品が広がります。図書館という建物そのものを舞台にした、場所に合わせて制作されたインスタレーションです。

目玉は、高さ・長さともに約40フィート(約12メートル)に及ぶ2点のタペストリー。ジョージ・オーウェルの『動物農場』やトニ・モリスンの『青い眼がほしい』など、しばしば禁書の対象になってきた文学作品の登場人物や舞台がモンタージュのように織り込まれています。本のページが図書館の空間へ解き放たれるような構成で、検閲によって失われるものを私たちに問いかけます。BPLが進める「Books Unbanned」の取り組みとも重なる展示です。

もうひとつの見どころが、ステンドグラスの彫刻シリーズ。2026年9月にペンギン・ランダムハウスから刊行予定の新作絵本『Night Ride』の登場人物たちが、ブルックリンや各区を夜空の下で自転車で駆け抜けます。宝石のような色とかたちのガラス片で、街の象徴的な風景が表現されています。

マイヤーズは1974年ニューヨーク生まれ、現在もブルックリン在住。テキスタイル、パフォーマンス、映画、彫刻と幅広く手がけ、世界各地の職人との協働でも知られます。絵本『Harlem』でコールデコット賞オナーを受賞し、作品はブルックリン美術館やスタジオ・ミュージアム・イン・ハーレムなどにも収蔵されています。日本の読者にとっても、絵本好きの方や、アートと社会の関わりに関心のある方には見応えのある展示です。展覧会は、マイヤーズから図書館への賛辞として位置づけられています。

会期
7月14日(火)〜12月27日(日)