展覧会 · Carpenters Workshop Gallery · Midtown East

ナチョ・カルボネル個展「Fragment」、NYカーペンターズ・ワークショップ・ギャラリーで

スペイン出身でオランダを拠点とするナチョ・カルボネルの個展「Fragment」が、ミッドタウン東の5番街にあるカーペンターズで11月13日から開催。石膏とメッシュ、ガラス片によるランプや照明彫刻を展示する。

文・NBT編集部 · 2026-10-30

ナチョ・カルボネル個展「Fragment」、NYカーペンターズ・ワークショップ・ギャラリーで
Carpenters Workshop Gallery

バレンシア生まれで、現在はオランダのアイントホーフェンに拠点を置くデザイナー・彫刻家、ナチョ・カルボネルの個展「Fragment」が、2026年11月13日から12月19日まで、5番街693番地のカーペンターズ・ニューヨークで開かれる。

カルボネルは、オブジェを感情や驚きを備えた生き物のように捉え、有機的でありながらどこか異世界的な作品を手がけてきた。制作はすべて手作業で、素材はアイントホーフェンのスタジオ近くで調達する。そうして一点ごとに個性と存在感を与えている。今回の展覧会では、近年の実験を初めて披露するとともに、キャリア初期の形へ立ち返った作品も並ぶ。断片化を制作のプロセスであり美学の原理でもあるものと位置づけ、有機的な質感と彫刻的な形を自然につなぎ合わせる。

中心となるのは、2021年に制作された「Big Round Chandelier Los Angeles」の再訪だ。蜂の巣状の金属メッシュに顔料入りの石膏を施した繭のような塊が、金属の枝から巨大な果実のように垂れ下がる吊り下げ型の照明彫刻である。カルボネルはニューヨークのギャラリー内で作業し、即興的で身体的な手つきで絵具を重ね、作品に新たな生気を与えた。同じ素材による近作には「Pollock Table Lamp (1169/2025)」がある。木の葉のような密な塊が上部から伸び、幹にあたる部分はコンクリートの台座に据えられ、自然と建築が混ざり合う。「Soft Round Orange Table Lamp (1160/2025)」は、珊瑚や石、反り返る花弁を思わせる膨らみが折り重なる。「Mesh Table Lamp (314/2025)」では、メッシュの骨組みに過去作の石片を詰めて量感を与えている。

もうひとつの軸がガラスだ。「Glass Table Lamp Bubble (1107/2025)」は不揃いな色ガラスの破片をモザイク状に組み、「Disco Ball Table Lamp (1135/2025)」は錫や銅も加えて、アール・デコやアール・ヌーヴォーのステンドグラスを思わせる。「Dual Stone Arch Glass Bubble Table Lamp (1164/2025)」は同様の素材で、神話の生き物がうなだれた姿のような形をつくる。見る角度によって表情が変わり、光と色が重なり合う。

会場はミッドタウン東、5番街の路面ギャラリー。破片という素材を通じて、再生と更新を続けてきたカルボネルの手の跡をじっくり見られる展示だ。

開館は月〜金曜が10時〜18時、土曜が11時〜17時で、日曜は休み。

場所

Google マップで開く公式ページ

会期

11月13日 – 12月19日これから

作家

Nacho Carbonell

開館時間

月〜金 10:00〜18:00土 11:00〜17:00日曜休み
見どころ
  • 現地のギャラリーで絵具を重ねて再構成した「Big Round Chandelier Los Angeles」(2021年作)
  • 石膏とメッシュによる「Pollock Table Lamp」「Soft Round Orange Table Lamp」
  • 色ガラスの破片や錫・銅を用いた「Disco Ball Table Lamp」など一連のガラスのランプ
  • 過去作の石片を詰めた「Mesh Table Lamp」